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社長ブログ

新耐震基準と新・新耐震基準

2024.02.09

おはようございます、小嶋です。

花粉が飛散し始めましたね、毎年この時期は私の体調が最悪になる季節ですが、早くも杉の花粉の影響が出てきました。現在のペースでいけば花粉の飛散を抑える為には、300年以上かかる東京の花粉飛散量ですが、弊社も今以上に努力して東京の花粉飛散の低減に寄与していきたいと思います。



(TOKYOWOODバスツアーは4月頃開催したいと思いますので、是非参加してみてください)

さて、今年の元旦に能登での震災がありましたが、想像通り各ハウスメーカーは一斉に地震について検討者に大げさな説明をしている様です。昭和や平成の時代なら兎も角、過度な不安を煽り貶める作戦は聞いていて寂しくなりますね。現在は性能評価制度があり、耐震基準が明確になっていますが、この基準の最高値の何倍ですと説明する姿は、詐欺そのものですね。個別の構造計算をして数値化しているのならいざ知らず、参考planでの数値説明はあまり意味のないものと考えます。

長期優良住宅の設計性能評価を取得していない会社は問題外ですが、性能評価を取得し評価された耐震等級は最高値は3であり、それ以上を語るには情勢を利用した子供じみた手法です。

また新耐震基準という言葉に騙されやすいですが、この言葉は昭和の時代の話であり、新と名称がされている事が勘違いされやすいのだと思います。

新耐震基準(1981年施工)震度6強~7の大地震で倒壊無し

2000年基準(2000年施工)新耐震基準に加え地盤調査の実地、接合部の金物使用、耐力壁のバランス

2000年の改正によって設けられた基準は、「2000年基準」や「新・新耐震基準」と呼ばれています。

2000年基準は、新耐震基準で建築された多くの木造住宅が1995年の阪神淡路大震災によって倒壊・半壊したことをきっかけに、新耐震基準の弱点を強化し、木造住宅をメインターゲットとして制定された基準です。

地盤調査の規定が充実されたほか、地盤の耐力に応じた基礎構造とすることや、筋交い(すじかい)金物や柱頭柱脚(ちゅうとうちゅうきゃく)接合金物の使用の規定、耐震壁の配置バランス、偏心率などの規定を示しました。被害が断層沿いや盛土の造成地など、地盤が弱いところで際立っていることから、地盤の調査やその地盤に合わせて基礎をしっかりつくることは必須事項といえるでしょう。また、外壁材を取り付ける引っ掛け金物は、地震の揺れが集中しやすくなり外壁の落下の危険性があるため、金物の使用にも規定を示しました。その他、建物の重心や剛心のズレの大きさを表す偏心率は、できるだけ小さくして建物のバランスを保つことが地震への備えにつなげられます。のちの2016年に起こる熊本地震にて、2000年基準で示した規定の重要性が明らかになるのです。

◇住宅性能表示基準の耐震等級について

等級3 建築基準法の1.50倍→数百年に一度の発生する地震力の1.50倍の力に対して倒壊・崩壊しない程度。

等級2 建築基準法の1.25倍→数百年に一度の発生する地震力の1.25倍の力に対して倒壊・崩壊しない程度。

等級1 建築基準法の強度 →数百年に一度の発生する地震力に対して倒壊・崩壊しない程度。

(あいまいですが、これが現在の指標です)

まずは、世の中の3割も満たない長期優良住宅を取得し、2割も取得していない建設性能評価を取得する事から始め、その中で各項目の数値がどうしたら性能値が上がるかを打合せする事だと考えます。

数百年に一度の地震が十年ピッチで起きる日本において、まず震災時に逃げる事ができる強度を確保する事こそ、命を守る為にも建築屋がやらなければならない事です。



風が吹けば桶屋が儲かるといいますが、震災が起こると木造の住宅は潰れると説明する、ハウスメーカーの手法は本当に醜いやり方だと思いますね。

鉄骨だから、コンクリートだから強いと話すのは昭和の知識のない営業マンだと理解してください。

1994年の三陸沖の震度6の地震で、軽量鉄骨のハウスメーカーの建物は崩壊し、解体費が4倍掛かり新聞に大きく取り上げられ、震度7でも耐えられるとうたって訴訟問題にもなったのに、未だに同じことを繰り返す事に呆れます、そこまで強いというなら保証書に来さすれば間違いないのですが、どこでも地震は免責となっています。今回の能登では陸地が4m隆起し、東北の時は地盤が1m近く沈降しました。横揺れには耐える構造はできますが、縦揺れでは如何に形を残し、逃げられるかどうかが私達の責任だとおもいますので、まずは長期優良住宅(性能評価)の取得、そして耐震性能の確認をすることをお勧めしますし、東北や能登、熊本での災害時を見ても、建築して良い場所なのか確認する事をお勧めいたします。

次回は2025年4号特例廃止で建築業界はどう変わるのかをお話いたします。

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